多数の財産分与、既払い養育費の清算が複雑に絡み合った離婚事例

紛争の内容
依頼者である夫と相手方である妻との間では、弁護士なしに長年にわたり調停が行われており、それぞれに財産分与についての主張が対立してまとまらず、膠着状態となって訴訟に至っていました。

交渉・調停・訴訟等の経過
まずは、夫婦間の財産の内容・状況・論点を丁寧に整理していきました。その結果、非常に多くの論点・争点が存在していることが分かりました。また、別居期間が長く、夫が過大な婚姻費用を払っていたため、それらを全て清算する必要がありました。
そこで、客観的資料を全て収集し直し、各争点毎に丁寧に洗い出すことを進めて行きました。また、あまりに多岐にわたって散らばっていた情報を整理することで、妥当で説得力があり、証拠もある主張をしていくことができました。

本事例の結末
調停段階では整理が付かなかった論点全てを、労力を掛けて丁寧に整理することで、両当事者とも納得する形で、財産分与内容を整理し、離婚することができました。

本事例に学ぶこと
多数の財産があり、双方で争いがある場合、どのような証拠資料を集めればよいのか、どのように主張していけば効果的なのか、専門的知見を有する弁護士が必要となります。本件は、特に争点や情報が散在しており、それらを集めて整理し、法的主張として組み立てていくことができた事例です。

弁護士 平栗 丈嗣