刑事事件化に伴い配偶者が子を連れて自宅を出たというケースについて交渉で離婚が成立したケース

紛争の内容

配偶者が夫婦喧嘩の際に警察を呼び暴行事件として処理されることとなった、自分は一時身柄を拘束されたがその後釈放された、配偶者はその間に子を連れて自宅を出たが、現在は代理人をつけて離婚を求めてきている、とのご相談でした。

身柄は解放されたものの刑事事件が並行して動いているという状況でしたので、刑事事件の弁護人及び離婚交渉事件の代理人として受任しました。

交渉・調停・訴訟などの経過

刑事事件に関しては親族の嘆願書の提出や本件は暴行と評価されるようなものではないこと、過去に配偶者の側から暴力を受けていたこと等の事情を説明し不起訴処分とすることを求めました。

離婚交渉については代理人間でやり取りをする中で配偶者側の提示する条件が二転三転する状況でしたので、個々の条件についてそれぞれ意向に間違いがないか確認していくという作業を行いました。

当初、子の親権については双方で争いがありましたが、親子交流の充実を条件に配偶者側に譲るという判断をした上で他の条件交渉を継続しました。

本事例の結末

離婚協議がまとまる以前の段階で刑事事件については不起訴処分となりました。

離婚協議については条件調整に時間を要しましたが、月に2回の親子交流を行うという内容を含めた形で離婚合意成立となりました。

本事例に学ぶこと

夫婦喧嘩の際に警察を呼ばれてしまい暴行や傷害の容疑で身柄拘束をされるということが稀にあります。

配偶者の離婚の意向が強い場合、示談の内容として離婚に応じることという条件が提示されることがあります。

刑事事件の処理としては配偶者が求めている離婚に応じるという選択をすることが有利に働きますが、どこまでの条件を飲むかは自身の置かれた状況(身柄拘束が続いているか否か等)を踏まえ慎重に検討する必要があります。

弁護士 吉田 竜二