紛争の内容
定年を控えたご主人が、別居後５年程度が経過した状況で、離婚をしたいと相談にいらっしゃいました。
状況としては、夫婦で連帯債務の状態で住宅ローン付の自宅に妻が住み、夫が家を出ているというものでした。
子はおらず、飼い犬がいるのみでした。
かつて不倫をしてことがあるので、妻はなかなか離婚に応じてくれないという状況でお悩みでした。
夫も妻も仕事を持っていました。
そのため、話し合いでは長期戦になることが見込まれたので、離婚調停を提案し、依頼を受けました。
交渉・調停・訴訟などの経過
調停の中では、離婚条件面の話合いに特化して進める方針をとりました。
離婚条件を整える上で、まずは洗いざらい、ご主人の財産を開示しました。
財形貯蓄、退職金見込額、持ち株等も、全て提示することとし、怖いものが無い状態で進めました。
最初は、妻側は離婚そのものを嫌がり、婚姻費用がもらえるからと離婚するつもりがない様子でしたが、調停委員を通じて、あの手この手で条件を提示していくうちに、次第に話し合いができるようになりました。
しかし、条件がまとまるかと思いきや振り出しに戻るという歯がゆい思いもし、最終的には、この条件を飲まないなら不成立として裁判を起こす覚悟のうえ、調停に挑みました。
こちらの覚悟が伝わったのか、結果として、数回の調停を経て、離婚が成立しました。
本事例の結末
予想よりも低い財産分与額で済み、婚姻費用の支払もなくなった半面、当面の間、自宅に妻が居住することを認め、かつ、一定期間後の売却には双方が協力しあい、利益が出たら分け合う内容で離婚することになりました。
本事例に学ぶこと
この方もそうでしたが、仕事が多忙で、離婚の話合いを進めるだけの余力がなく、幸か不幸か別居期間がある程度積み重なってからの、弁護士の依頼でした。
ご自身では話を進める自信のない方、ご多忙の方も、離婚を進めたい場合には、弁護士の力を頼っていただければと思います。
たしかに不倫、あるいは女性問題があると、離婚を進めるのは一筋縄ではいきませんが、実は、条件の問題に過ぎず、強情になっているものの、好条件が提示された場合には、離婚に至るというケースは珍しくありません。
男性の方で離婚にお悩みの場合には、グリーンリーフ法律事務所までご相談ください。
